Skip to main content
サンジャヴィタナ・ジャータカ
547のジャータカ
355

サンジャヴィタナ・ジャータカ

Buddha24Pañcakanipāta
音声で聴く
遥か彼方のアーヴァンティー国に、サンジャヴィタナ王という仏法に則った十の徳(十善業)をもって統治する偉大な王がおられました。王は民に愛され、十善業を厳格に守って国を治めていましたが、しかしながら、王には一人の王子がおりました。その王子は怠惰で、仕事に励まず、快楽にふけるばかりでした。 その王子の名はヴィハーラ王子と申しました。王子は王子の身分でありながら、学問や政治に関心を持つことは全くありませんでした。彼は時間を浪費することを好み、日々の楽しみだけに没頭していました。王は王子の将来を憂い、何度も諭しましたが、王子は聞く耳を持たず、ますます放蕩にふけるばかりでした。 ある日、王は王子に国の現状と将来の責任について教え諭そうと思い、王子を連れて王宮の庭園を散策しました。庭園には色とりどりの花が咲き乱れ、鳥たちが歌い、美しい風景が広がっていました。王は王子に尋ねました。「ヴィハーラよ、この庭園の美しさは誰が作り上げたと思うかね?」 王子はきょとんとして答えました。「父上、それは庭師たちが手入れをしているからでしょう。」 王は微笑んで言いました。「そうだ。しかし、この庭園がこのように美しく保たれているのは、単に庭師たちが働いているからだけではない。彼らは、この庭園が誰のためにあるのか、どのようにすればより美しくなるのかを理解し、心を込めて働いているのだ。もし彼らが怠惰になり、日々の快楽にふけっていたら、この庭園はたちまち荒れ果ててしまうだろう。国もまた、この庭園と同じなのだ。国民は庭師であり、王は庭園の管理者である。王が怠惰で無能であれば、国は荒廃し、国民は苦しむことになる。」 王はさらに続けました。「お前は王子の身分であるが、将来はこの国の王となる者だ。王たる者は、国民のために尽くし、国を正しく治める義務がある。怠惰や快楽にふけっていては、国民の信頼を得ることはできず、国を滅ぼすことになるだろう。庭師が庭園を愛し、心を込めて手入れをするように、王もまた国を愛し、国民のために尽くす心を持たねばならないのだ。」 王子の心には、父王の言葉が深く響きました。彼は初めて、王としての責任の重さと、怠惰の恐ろしさを理解したのでした。それ以来、ヴィハーラ王子は心を入れ替え、勉学に励み、政治についても学ぶようになりました。そして、父王から国の統治について多くのことを学び、やがて賢王として国を平和に治めたのでした。 この物語の教訓は、怠惰は国の衰退を招き、勤勉と責任感こそが国を繁栄に導くということです。

— In-Article Ad —

💡教訓

どんなに深い悪意や憎しみも、慈悲と忍耐によって必ず改心させることができる。

修行した波羅蜜: 忍辱波羅蜜(忍耐)と慈悲波羅蜜(愛と慈しみ)

— Ad Space (728x90) —

おすすめのジャータカ物語

サーラッタジャータカ
122Ekanipāta

サーラッタジャータカ

昔々、マгада国という豊かな国がありました。そこは緑豊かな森と生命を育む川に恵まれ、人々はマハーパチャーパティー王の慈悲深い統治の下、平和に暮らしていました。しかし、その平和な国の北方に、人里離れた...

💡 感情や怒りをコントロールすることは非常に重要です。穏やかで丁寧な言葉遣いは友情と幸福をもたらしますが、激しく無礼な言葉は人間関係を破壊し、苦しみを生み出す可能性があります。

クティ・ジャータカ ( Kutikajataka )
206Dukanipāta

クティ・ジャータカ ( Kutikajataka )

クティ・ジャータカ ( Kutikajataka ) 遥か昔、バラモンの聖地として名高いベナレスの都に、一人の賢明な王子がいました。名はシュリヤプラティーマ。彼は聡明にして勇猛果敢、民衆からの信望も...

💡 知恵と機転は、最も弱い時でさえ、力と強さを打ち負かすことができる。

クンバダータ・ジャータカ
150Ekanipāta

クンバダータ・ジャータカ

遠い昔、バラモン教が栄え、ガンジス川のほとりに栄光に満ちた都市ヴァーラーナシーがあった。その地には、偉大なる菩薩がクンバダータ(器の奴隷)として転生された。彼は裕福な長者の息子として生まれた。その身は...

💡 真の慈悲とは、自らの命を犠牲にしてでも他者を救おうとする献身的な心であり、それは見返りを求めない無償の愛である。

須陀那太子伝 (Sudhana Taishi Den)
358Pañcakanipāta

須陀那太子伝 (Sudhana Taishi Den)

須陀那太子伝 (Sudhana Taishi Den) 昔々、遠い昔のこと。バラナシ国には、賢くも美しく、そして何よりも慈悲深い心を持つ須陀那太子がおられました。太子は、民を深く愛し、その幸福を常に...

💡 知恵と勇気をもって不正に立ち向かえば、勝利は必ず訪れる。そして、皆のために自己犠牲を払うことは尊いことである。

アッジャパーラ・ジャータカ:自己中心が生み出す破滅
399Sattakanipāta

アッジャパーラ・ジャータカ:自己中心が生み出す破滅

アッジャパーラ・ジャータカ:自己中心が生み出す破滅 遠い昔、バラモン教が人々の心を強く捉えていた時代、ガンジス川のほとりに広がる広大な王国に、賢明でありながらも、ある一点においては深い盲目さを持った...

💡 真の力は物質的なものからではなく、自己の向上、知性の発展、そして愛、慈悲、調和をもって共に生きることから生まれます。

獅子童子(ししどうじ)の物語
365Pañcakanipāta

獅子童子(ししどうじ)の物語

獅子童子(ししどうじ)の物語 遠い昔、バラモン教が盛んな国に、一人の聡明で勇敢な王子がいました。彼の名はシヴァティヤ。王は老齢に達し、王位継承者を定める時期が迫っていました。王子シヴァティヤは、その...

💡 精進、戒律の遵守、功徳を積むことが解脱への道である。

— Multiplex Ad —