Skip to main content
須多蘇摩 Jataka(すたそま ジャータカ)
547のジャータカ
23

須多蘇摩 Jataka(すたそま ジャータカ)

Buddha24Ekanipāta
音声で聴く
遠い昔、バラナシ国に須多蘇摩(すたそま)という名の王がおりました。王は十の徳(十善戒)をもって民を慈しみ、国は平和で豊かでした。ある日、王は大きな功徳を積むことを願い、出家して山林で修行したいと深く思われました。しかし、民の行く末を案じ、王はまず皇太子パンジャーラ(Pañcāla)に王位を譲り、その即位の儀式を執り行いました。 王は出家後、森の奥深くで修行に励み、やがて神通力を得ました。そして、ある日、王は人々の苦しみを救うため、自らの身を犠牲にするという偉大な慈悲の行いをしようと決意しました。王は、人々に乞われれば、どんなものでも与えようと誓い、その誓いを果たすために、自らを「生きた財宝」として人々に差し出すことを誓いました。 ちょうどその頃、バラナシ国の隣国では、恐ろしい病が流行し、多くの人々が苦しんでいました。病を治す唯一の方法は、人間の心臓を捧げることだと知った王は、この機に自らの命をもって人々を救おうと決意しました。王は、自らの心臓を捧げれば、病は必ず癒えると信じ、そのために人々に自らを捧げるよう呼びかけました。 人々の間には、王の慈悲に感謝しつつも、王の身代わりとなる者を探す動きがありました。しかし、誰も王の代わりに心臓を捧げようとする者はいませんでした。そんな中、一人のバラモンが王の前に現れ、王の心臓を捧げると申し出ました。王は、バラモンの申し出を受け入れ、自らの心臓を捧げる準備をしました。しかし、バラモンは王に、「お前の心臓が本当に価値あるものか、証明してみせろ」と迫りました。 王は、バラモンの言葉に動じることなく、自らの心臓を切り取り、バラモンに捧げようとしました。その時、天が揺れ動き、雷鳴が轟きました。バラモンは、実は帝釈天(インドラ)であり、王の慈悲の深さを試していたのです。帝釈天は王の偉大な慈悲に感銘を受け、王の心臓を元に戻し、王にさらなる長寿と幸福を与えました。そして、王の慈悲の行いは、人々に広く伝わり、後世にまで語り継がれることとなりました。 この物語は、自己犠牲の精神と、他者の苦しみを救うための偉大な慈悲の重要性を示しています。真の慈悲とは、自らの利益を顧みず、他者のために尽くすことであると教えてくれます。

— In-Article Ad —

💡教訓

他者への悪意は悲劇的な結果をもたらしますが、許しと慈悲は平和をもたらします。

修行した波羅蜜: ウペクシャー(平静)の徳

— Ad Space (728x90) —

おすすめのジャータカ物語

ウッパター・ジャータカ (Uppata Jataka)
228Dukanipāta

ウッパター・ジャータカ (Uppata Jataka)

ウッパター・ジャータカ (Uppata Jataka) 遠い昔、バラナシ国に、賢明で公正なブラフマダッタ王が治めていました。王は国民から深く敬愛され、国土は豊かで平和に満ち溢れていました。しかし、あ...

💡 知恵は、問題解決のための重要な道具であり、自分自身や他人を災害や困難から救い出す道しるべとなる。

宝の猿の物語
297Tikanipāta

宝の猿の物語

宝の猿の物語 遠い昔、インドのガンジス川のほとりに、広大な森が広がっていました。その森は、数えきれないほどの木々が生い茂り、色とりどりの花が咲き乱れ、清らかな泉が湧き出る、まさに楽園のような場所で...

💡 どんなに美しいものや貴重なものでも、それが人の心を変えることはできない。しかし、真の知恵と慈悲の心は、人の心を豊かにし、周りの人々をも幸福にすることができる。

大パンガーリャ物語
96Ekanipāta

大パンガーリャ物語

大パンガーリャ物語 遠い昔、バラモニーという国に、パンガーリャという名の男がいました。彼は貧しく、日々の糧を得るのに苦労していました。しかし、彼の心には大きな野心がありました。それは、いつかこの国の...

💡 強欲は破滅をもたらし、他者を苦しめることは真の幸福をもたらさない。

スバフ物語
75Ekanipāta

スバフ物語

昔々、菩薩が狐として転生されていた頃、その狐は雪のように純白な毛並みを持つ、スバフ(Subāhu)と呼ばれる賢い生き物でした。スバフとは、「風のように速い足」と「琴のように美しい声」を意味します。彼は...

💡 この物語は、真の慈悲の心と利他の精神の重要性を示しています。自分の力や知識を、自己満足のためだけに使うのではなく、他者のために役立てることこそが、真の幸福と悟りへの道であることを教えてくれます。

クマラ童子物語 (グマーラ・ジャータカ)
98Ekanipāta

クマラ童子物語 (グマーラ・ジャータカ)

クマラ童子物語 (グマーラ・ジャータカ) 遥か昔、カシ国にバラモンの子として生まれたクマラ童子は、類まれなる知性と美貌、そして慈悲の心を持った子供でした。幼い頃から一切の不正を憎み、弱き者を助けるこ...

💡 真の繁栄とは、慎重で油断のない管理と、民の幸福への配慮から生まれる。

マハーウパサラジャータカ
49Ekanipāta

マハーウパサラジャータカ

マハーウパサラジャータカ(大虚言王と賢者) 昔々、ガンジス川沿いに栄えたヴァーラーナシー国に、マハーウパサラ王という王がいました。王は大変裕福で、権力も富も持っていましたが、一つの大きな欠点がありま...

💡 虚言は、一時的には人を欺くことができるかもしれませんが、長期的には信頼を失わせ、最終的には自分自身を滅ぼします。真実を語り、誠実に行動することが、真の尊敬と幸福を得る道です。

— Multiplex Ad —